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help リーダーに追加 RSS 国旗・国歌の指導義務は残る 〜 東京地裁判決について

<<   作成日時 : 2006/09/23 02:28   >>

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 都立高校等の教職員が都と都教委を相手取り、入学・卒業式で日の丸掲揚と君が代斉唱に従う義務がないことの確認と、都教委による懲戒処分の禁止を求めた訴訟の東京地裁判決が21日に出された。国歌斉唱などを強制するのは憲法が定めた思想・良心の自由を侵害する違法行為であり、都教委の通達や指導は教育基本法に違反するという原告側全面勝訴の内容。

 主要紙の社説を見ると、予想されたことだが、朝日と毎日は判決支持、産経と読売は判決批判である。
(朝日)「強制は違憲」の重み
(毎日)「心の自由」を侵害するな
(産経)君が代訴訟 公教育が成り立たぬ判決
(読売)認識も論理もおかしな地裁判決

 内容を読むと、朝日と産経はかなりピンボケ。自分たちの基本的な主張に都合のよいところだけ取り出して論評している。あまり感心できる内容ではない。毎日と読売は、一応基本的な論点を押さえて論を展開しており、まだましである。

 判決文自体を読んでいるわけではないので必ずしも正確な理解ではないかもしれないが、報道されている内容から判断する限り、今回の判決が言っていることは、
(1) 式典での国旗掲揚、国歌斉唱は、生徒に国を愛する心を育てるため有意義
(2) 生徒らに国旗・国歌に対する正しい認識を持たせ、尊重する態度を育てることは重要
(3) 教職員は生徒に対して一般的に指導の義務を負い、妨害行為や拒否をあおる行為は許されない

(4) ただし、教職員自身は、国歌斉唱等の義務を負うものではなく、これを強制することは「思想・良心の自由」に対する侵害になる。
(5) これを強制する内容の都教委の通達は違法であり、通達に違反したとして下された処分も無効。

 判決の結論部分は(4)と(5)なのだが、判決の結果には直接反映されていないにせよ、(1)〜(3)の指摘がなされていることは重要だと思う。これの意味しているところは、要するに今回勝訴した原告の先生方も、自分たち自身は国旗・国歌に否定的であっても、生徒には国旗・国歌を尊重するよう指導しなければいけないということである。

 是非、400名の先生方には、自分達が教えている生徒に対し「我々は、自分達の思想・良心の自由に照らし、国旗掲揚時に起立しないし、国歌も歌わないが、君達生徒は国旗・国歌の意義を正しく理解し、国旗掲揚時には起立し、国歌斉唱は行いなさい」と指導してもらいたいものである。
 上記のような指導をした場合、「先生、俺達に言ってることと、自分でやってることが違う!!!」と突っ込みを受けることは必至であり、そのような状況下でも生徒に国旗・国歌の意義を納得させることができれば、それはそれで「指導力のある優秀な教師」といえるのかも知れない。
 いずれにしても、国旗・国歌の意義について指導を行うことは、個々の先生の思想・良心の自由とは関係ない学習指導要領に定められた教師としての義務である。国旗・国歌に否定的な見解を持つ先生方が、もし生徒に国旗・国歌の意義を指導することにも消極的・否定的であった場合、明らかな指導要領違反であり、それこそ何らかの処分をされても文句はいえない。もし、どうしても指導するのがいやなら、教師をやめてもらうしかない。
 逆にいえば、都教委も、強権をちらつかせて歌いたくない者に無理に歌わせることに汲々とするよりも、生徒に対する指導義務をキチンと果たしているかどうかという点に着目して、教師の是非を問えばよいと思う。
 
 なお、個人的には今回の判決内容については、全面的に支持はしないが、「思想・良心の自由」は基本的人権の中でも最も公共の福祉の制約を受けにくい権利であるし、また、重要なポイントは上述の(1)〜(3)であると思っているので、ギリギリありかなとは思う。
 ただし、判決の中で、「日の丸・君が代は第2次大戦終了まで、皇国・軍国主義思想の精神的支柱として用いられてきたことがあり、現在でも国民の間で中立的なものと認められるまでには至っていない」という見解が示されている点については、さすがにずいぶん偏った認識だなあという感想を持つ。

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